【DMT】デザインマネジメントを実践するプロジェクト〈第3回目〉

デザインマネジメントを実践するプロジェクト、第3回目ミーティングを開催

2019/05/08 DMtrial 第3回ミーティング開催

前回に引き続き、第3回目のミーティングを開催しました。

「DM trial」とは
当社では、クライアントへ提供するコンサルティング内容の充実、ノウハウの強化をはかるために、社内においてデザインマネジメントを実践するプログラム「DM trial(デザインマネジメント・トライアル)」を行います。
最終目的は、デザインマネジメントの考え方に基づいて、収益を生む事業を作り出し、運営・展開・拡大を目指すこと。単なる研修ではない本気で利益を生む活動を通して、ビジネスのリアルを知り、デザインマネジメントの効果的な応用の仕方を経験します。
幅広くアイデアを得るために、外部からも参加者を募り、世の中に求められる事業を作り上げていきます。
過去記事:【DMT】デザインマネジメントを実践するプロジェクトをスタートします

前回の振り返り

前回は様々なスキルや立場を掛け合わせることで「代わりのきかない存在になる」事ができるのではないかと考え、どんなものをかけ合わせていけばいいのかということを考えていきました。しかし、途中からアイデアがぶれてきてしまい、手詰まりのような感じがありました。
今回は原点に立ち戻り、「私たちと関わる人たちが存在価値を感じられるようにすること」という”why”から、ターゲットを考えていきました。

目的起点ではあったが、人間起点になっていなかった

前回までの流れの中で、私たちは手法に気を取られてしまっていました。目的(why)から出発したものの、誰をどうしてやりたいのか、という考えが抜け落ちていました。
目的起点という点では、デザイン思考に基づいていましたが、人間起点になっていませんでした。改めて原点へ立ち返り、人間観察(想像)からスタートしてみました。

存在価値を感じられていない人はどんな人か

改めて私たちは「私たちと関わる人たちが存在価値を感じられるようにすること=誰かの役に立てていないこと」から、存在価値を感じられていない人、役に立てていないと感じている人はどんな人がいるのか考えてみました。考えるときの切り口として、ある場面では存在価値があるけど、他の場面ではそうではない人もいるのではないか、ということも考えました。

  • 引きこもり
  • 自殺したい人
  • ハンデがあって働けない人(病気、障害)
  • 大企業の歯車営業マン(影響力がない人)
  • 経験が少ない若者(何をしたらいいのか、何ができるのかわからい)
  • 仕事しかない人(休日にすることがない、パチンコしかしない)
  • 帰りが遅い、忙しいパパ(家に居場所がない)
  • 専業主婦・子育てママ(配偶者に金銭面が頼りきりになりがち、時間お金の自由がない)
  • 仕事の能力が低い人、失敗が多い人
  • 補欠
  • 出番が少ない人
  • 仕事がつまらない(やりたいことができていない、希望の部署に配属されない)

このような案が出てきました。やり取りの中で
「本人はどう思っているのかわからないけど、頭の固い人のような「いないほうがいい人」もいるよね。テンキーのNumLockみたいな人!」という話題にもなりました。

存在価値のない「もの」について

存在価値を感じられていない「人」について考えていましたが、おもしろい意見が出てきたのでNumLockキーのように存在価値のない「もの」にも目を向けてみることにしました。

  • キズモノ商品・訳あり品
  • 葉っぱ
  • 賞味期限切れ商品
  • 廃棄される農作物
  • 納豆のからし
  • 縫製業でゴミとして大量に出る「糸巻きのプラスチック芯」
  • ハギレ
  • クレーム
  • ボツ案
  • 秋田の米、りんご(もらえるから買わない)
  • 使わなくなったサンプル品
  • 酒の瓶
  • 米糠
  • 軽減税率導入で不要になる古いレジ

このような意見が出ました。

存在価値を高めあう「人」と「もの」の組み合わせ

ハギレというところで、参加者から興味深いニュースについても聞くことができました。
不要になったハギレ(価値のない廃棄物)を使って、働く障害者(社会的に認められにくく賃金が低い)の存在価値を高める仕組みを生み出した事例です。

「ユニクロにメールしてみよう」から始まった原価「ほぼゼロ円」アイテム 福祉でも稼げる社会を
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190426-00000002-withnews-soci

人とものの価値を再構築し、高めることに成功している事例として非常に興味深いものでした。
この事例で私たちが注目すべきもう一つのポイントがあります。いままで福祉施設で作られる製品はデザイン性の高いものはほとんどない状況でした。そこに、デザインの学校と連携してデザイン性の高い製品を生み出し、価値あるものへ変換したことがこのプロジェクトの肝だと思います。私たちデザイナーが関わることで価値を生み出せるシーンは幅広いのではないかという、希望を感じられる事例でもありました。

また、「ミスをする人は、改善の種を生んでいる」という意見もありました。「ミス」という一見無価値のようなものも見方を変えれば、改善をするための情報として価値あるものに見えてくるということです。「頭が固くて動かない人より、ミスしてもがんばる人のほうが応援してあげたくなる」という意見も。
次回に向けて
次回は、たくさん出てきた意見の中から、ターゲットとする人物(もの)を考えていきます。ターゲットを具体的に描く「ペルソナ」を設定します。

 

文章:宮崎まさひろ

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